神奈川県の決算変更届の書き方

目次

神奈川県の決算変更届(年度終了報告と呼ばれたりもします)の書き方についてご説明いたします。

決算変更届とはどのような制度か?

 まず、決算変更届とは建設業法(第11条第2項)により毎事業年度の終了より4ヶ月以内に神奈川県知事免許業者なら神奈川県知事に対して、提出することが義務付けられています。

 決算書等の書類を提出することによって当該年度の活動報告をします。

 もし、提出をしなかったり、虚偽の記載を行った場合は建設業法(第50条第2項)により6月以下の懲役又は、100万円以下の罰金を受ける可能性があります。

また、提出をしなかった場合、建設業許可の更新が受けられなくなるため更新手続き上は必ず過去すべての年度について決算報告していることが条件です。

 仮に期限を徒過しても変更届は提出は可能です。時間が経つほどに作成が困難になりますので、期限を守って毎年提出することが大切です。

必要書類

 神奈川県の決算変更届では、以下の提出書類が必要です。

・工事経歴書

・直前3年の各事業年度における工事施工金額を記載した書面

・決算書類等(会社規模や法人、個人の別により添付書類が異なります)

・納税証明書

<以下は変更があった場合のみ必要>

・使用人数(下記健康保険の書類も必要)

・令3条使用人の一覧表(従たる営業所があり、令3条使用人の変更がある場合のみ)

・定款(定款変更の議事録でも可)

・健康保険の加入状況(当該事業年度に使用人数変更あれば。確認資料は不要)

その他に変更事項があった場合は別途、変更届が必要となります。変更届については下記の記事を参照ください。

費用

 決算変更届含む変更届には法定費用は発生しません。しかし、添付する書類を発行する際には費用が必要となることもあります。例)納税証明書

 また、行政書士に依頼した場合は、3万から4万円が相場です。(日本行政書士会連合会令和2年調査結果)

書類の提出先

 提出先は 神奈川県県土整備局事業管理部建設業課横浜駐在事務所

      住所 〒231-0021 横浜市中区日本大通33番地 神奈川県住宅供給公社ビル5階 

        郵送の場合の宛先 建設業課 横浜駐在事務所 建設業審査担当 宛

      電話 045-285-3218

・窓口申請は 月から金曜日(祝日、年末年始を除く)の9時から16時までで、現在有効な許可申請書等が必要

・郵送申請は 書留(簡易書留含む)又はレターパック(赤)で届出書類一式の正本と副本、送付票、返信用のレターパックが必要。

手続き詳細は→神奈川県のホームページ(許可後の手続き)

申請様式のダウンロードはこちら→神奈川県のホームページ

「変更届出書」「工事経歴書」についてご説明いたします。

まずは変更届出書の書き方について

 神奈川県の申請書ダウンロードページより、中ほどの変更届出書(決算報告)をダウンロードして使用します。

変更届出書の上半分の記載については下記のとおり

 ① 申請年月日を和暦で記入。

 ② 建設業の許可番号を記入。般・特 は一般建設業許可なら般、特定建設業許可なら特を記入し両方なら般・特

   両方を記入する。ー〇〇は許可を受けた年度、第〇〇号は許可番号を許可証等参照し記入。

   許可番号不明であれば、国土交通省のサイトにて検索が可能。

   ※複数の許可があれば最古の日付の許可番号を記入。

   法人番号を()内に記入。不明であれば、国税庁のサイトにて検索が可能。

③ 住所、商号、代表者を記入。

  ※主たる営業所所在地が登記と事実上と異なる場合は2段で住所を記入。

  例) (主たる営業所)〇〇市〇〇・・・ ←事実上の営業所
    (登記上の本店)〇〇市〇〇・・・ ←登記上の所在地

変更届出書書き方 続き

変更届出書の下半分の記載については下記のとおり

① 前期の事業年度の期と開始・終了年月日を記入

② 添付書面に〇を付ける。(1)と(2)と(3)と(4)(個人事業主は(4)に〇不要)と(7)は必須なので〇。

  (5)は株式会社(特例有限会社を除く)のみ〇必要。

  (6)は資本金1億超、または貸借対照表の負債合計200億以上の株式会社のみ〇。

  (8)(9)(10)は該当事業年度中に変更があった場合だけ〇を付ける。

  (11)は事業年度中に届出ている従業員人数に変更があれば〇を付ける。

工事経歴書の書き方

 神奈川県の申請書ダウンロードページより、第二(工事経歴書)をダウンロードして使用します。

書類作成に必要となる、注文者・工事内容・場所・請負金額・施工期間等が分かる資料(注文書、契約書等)を準備し下記ルールに従い、記入を行っていきます。

工事経歴書の上半分の記載については下記のとおり

※作成ルール(経営事項審査を受けない場合)・・・用紙は許可を受けている工事業種ごとに作成。記載工事は直前決算の事業年度のものを記入する。工事実績がない場合は「実績なし」と記入。まずは、完成工事について金額の大きい順に当該工事種別の完成工事高の総額の6割程度まで記入する。ただし、軽微な工事であれば合計10件の記載をすれば完了。続けて未完成工事を金額の大きい順に記載。→軽微な工事についてはこちらの解説を参照ください。

① 許可を受けた工事業種を記入し、税込みか税抜きか該当する方を〇。経営事項審査を受ける場合は税抜き。

② ・(注文者)は工事注文者を記入、商号か個人名(個人の時はA、B、Cと特定できないようにアルファベット

   で記入。)

  ・(元請又は下請の別)は元請なら元請、下請なら下請と記入。

  ・(JVの別)は共同企業体として施工した場合はJVと記入。

  ・(工事名)は業種がわかるように具体的に記入。ここでも個人を特定できないように個人名記入が必要であれば 

   アルファベットで個人名を記入する。

  ・(工事現場のある都道府県及び市区町村名)は都道府県と市区町村名までを記載。

  ・(配置技術者等)は氏名に現場配置技術者名をフルネームで記載。主任技術者か監理技術者の別をㇾ点を記入。

  ・(請負代金)左側に請負代金を1000円単位で記入する。1000円未満は切り捨て。

   例)1,234,567円なら1,234千円となります。

   工事種別が土木一式工事のとき「プレストレスコンクリート(PC)構造物工事」

   工事種別がとび・土工工事のとき「法面処理工事」

   工事種別が鋼構造物工事のとき「鋼橋上部工事」がそれぞれ工事に含まれているときは内訳の金額を

   右側へ記入。

  ・(工期) 着工した年月を左に完成年月か完成予定年月を右側へ記載。

工事経歴書の書き方 続き

つづいて下側の記載方法についてご説明いたします。

① 小計はページごとに合算する。左から当該ページの完成工事総件数を書くその隣に請負金額総額を記載し、PC等内訳のある工事はその合計金額をその右へ書く。一番右の元請工事へは当該ページの完成工事請負金額の内の元請工事分の金額を記載。右側には真ん中と同様にPC工事等内訳記載があればその元請分の合計金額を記入。

② 合計は報告する年度の工事種別ごとの総工事件数と総請負金額を記入し、内訳は上記と同様に区分けし記入。

ページが複数枚になるときは合計欄は最終ページに記載する。

「財務諸表」についてご説明いたします。

貸借対照表の書き方

 大会社(資本金が5億円以上または負債合計が200億円以上)でない、一般建設業許可の株式会社を例にご説明いたします。

決算書類をもとに、建設業許可用の財務諸表へ修正していきます。金額は千円単位で経営事項審査を受ける場合は税抜きで作成してください。有形固定資産の減価償却は間接法にて記載します。マイナスの項目には△をつける。

神奈川県の申請書ダウンロードページより、第十五号(貸借対照表・法人用)をダウンロードして使用します。

表紙は同一ページの財務諸表表紙をダウンロードします。

まずは流動資産から

① 日付は決算日を記入し、会社名(商号)を記入。

② 基本的に決算書類から移記します。「完成工事未収入金」は請負金額の未収入分を記入する。兼業事業がある場合は建設業でない兼業の売上分の売掛金は除く。

  決算書の勘定科目と対応するものがない場合は「その他」へ合算して記入します。ただし、「資産合計」の5%を超える場合は使用しない勘定科目を二重線で消し勘定科目を書き込み金額を記入する。

貸借対照表書き方 続き

続いて、固定資産。

① 土地、建設仮勘定以外の有形固定資産は間接法にて記入。まずは取得価格を記入し、間接法にて処理した金額をその下へ記入しその金額を減算した金額を右へ記入する。

① 「工事未払金」は兼業の方の買掛金は含みません。

② 「未払金」へ未払消費税を計上。

③ 「引当金」該当する引当金を勘定科目記入の上、金額を記入。

① あれば勘定科目追記し金額を記入。

損益計算書の書き方

神奈川県の申請書ダウンロードページより、第十六号(損益計算書・法人用)をダウンロードして使用します。

① 建設業以外の売り上げを「兼業事業売上高」に記入。

② 工事作業に関与しない職員の方の給与は「従業員給料手当」へ。

③ 販管費の勘定科目がないものをまとめて「雑費」へ集計。ただし、販管費総額の10%を超えるものは使用していない勘定科目を二重線で消し、勘定科目を書き足して金額を記入。

①「労務費」には工事に従事した従業員給与を記入し、外注費の内のほとんどが労務費の場合は「労務外注費」に記載できます。

「外注費」には外注した契約額を記載。その他の完成工事原価は「経費」へ。そのうち工事にかかわる職員給与等を「うち人件費」へ記入。

株主資本等変動計算書・注記表・付属明細表

 神奈川県の申請書ダウンロードページより、第十七号(株主資本等変動計算書)、第十七の二(注記表)をダウンロードして使用します。決算書類を参考に記入します。

 第十七の三(付属明細表)は資本金が1億超か負債合計が200億円以上の株式会社のみ添付が必要です。

「事業報告書・納税証明書」についてご説明いたします。

事業報告書の書き方

 事業報告書は任意形式であり、株式会社(特例有限会社を除く)のみ添付が必要です。任意形式の為、決まった形式はございません。おおまかに、国内経済状況と建設業界の経済状況、そして自社の状況を財務諸表の数値を交えて報告し、来期の目標を示す書き方がオーソドックスです。

簡易な記載内容で表紙を省いている記載例を添付します。

納税証明書の添付

 納税証明書は法人であれば直前決算の事業年度分の法人事業税、個人であれば原則前々年所得分の個人事業税のものを準備し、正本に原本を添付し副本にコピーを添付します。いずれも税務署でなく県税事務所にて取得します。

 取得方法は郵送か窓口請求です。請求用紙や窓口等の詳細の説明は神奈川県のホームページで参照ください。

「そのほかの納税証明書」の見出しのところで管轄県税事務所をしらべて、請求方法に従って請求します。 

 納税証明書には神奈川県のホームページから表紙<閲覧対象外法定書類(変更届用)>をダウンロードし表紙として使用します。

 

まとめ 綴じ方

 決算変更届の書き方①から⑤で作成収集した書類を綴じて提出となります。

左端を2か所ホッチキスで留めます。副本はまとめて綴じてもOKです。

綴じ方は、以下のとおり。

順番は①変更届出書②工事経歴書③直前3年の工事施工金額④財務諸表⑤事業報告書⑥その他変更があった場合のみ使用人数、令3条使用人一覧、定款の写し、健康保険の加入状況についての書類を添付。

ちなみに、納税証明書以外の書類については閲覧が可能となっています。(閲覧される可能性があります。)

   電話は9~20時・土日祝日もOKです。

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